KH250 400用 クロームメッキスポークセット
KH250 400 SS400 S2T用 クロームメッキスポーク&ニップル前後1台分セット、高品質な日本製です。
前後1台分セット 80本 定価30800円(税込み)
製造は大手オートバイメーカにも納入実績のある国内工場にて生産しておりますので、安心してご使用頂けます。
当初、やはりサビの問題から、40系ステンレスにて制作予定でしたが、乗り心地や、「折れ」の問題もあり、 スチールに「クロームメッキ」を施す事で、通常のユニクロ&クロメートメッキ仕上げに比べ、各段の耐久性と、対候性を持たせる事ができました。
クロームメッキも国内工場にて施工致しておりますので、海外製のチープなテカテカな輝きではなく、シットリとした艶に仕上がっております。
尚、どうしてもニップルに純正の様な色付が欲しい方は、クロメートメッキ仕上げのニップル仕様も別途ご用意しております。
お気軽にお問合せ下さいませ。
トリプルシリーズCDI考(その2)
KH400乗っている限り、避けては通れない持病、エキサイターコイル不良なのですが、それについてあ~だこ~だと悩んでいた所、たまたま当店に、元川重開発部にいらっしゃいました巨匠がエスハチに乗って遊びに来てくださり、当時の開発秘話を聞く事ができました。
KH400はフラマグCDIとなっており、チャージコイルで発生させた電流を使って点火する為、バッテリーが内部ショートでもしない限り、バッテリーが上がった位では問題なくエンジンはかかります。
2個の発電用コイルと1個の点火用コイルがあり、フライホイールには6個の永久磁石が貼り付けられており、点火用コイルは二段になっています。下段のチャージコイルで発電し、上段はエキサイターコイルになっています。
三個のコイルの一つ分とフライホイールのマグネット一枚の大きさが同じになっていて、120度間隔に配置されたパルサーコイルでクランク角を検出して火を飛ばしています。
下中央の画像は、H1EやH1Fなどに採用されたブラシ式?のユニットですが、これは三つあるカーボンブラシにより分配されます。
初期ディストリビューター式に比べ、空中放電が無い分ロスは少ない上、浸水によるリークの心配もなくなりますが、カーボンブラシが消耗してしまいます・・・
その為、最後発のKH400のシステムがいいように思えますが、
この三個のコイルのうち、V字型に配置された発電コイルのニクロム線はそれなりに太いのですが、点火用エキサイターコイルには樹脂で保護されているとはいえ、かなり細いニクロム線で巻かれています。それにKHのカバーにはなぜか画像の→の位置に、切り欠きがあり、そこから雨水が侵入しやすくなっている気もします・・・
バラされた点火ユニットを見て巨匠曰く「当時はAC-DCやからな・・・」と
ヘビメタ??かな?と思いきや、交流→直流の意味だそうで、現在のシステムはDC-DCらしく、直流でユニットにきているそうです。
近年の高性能レギュレートレクティファイヤーとDCユニットを組み合わせれば、現在のシステムが流用できるかも??
今後の課題として、本当に目から鱗のお話をタイムリーに聞く事ができました。
KH400の持病 エンジンが温まると火が飛ばなくなる
KH400の持病
カワサキトリプルシリーズはポイントレスの黎明期とあって、いろんな点火方式があります。
最初期H1のディストリビュータ方式CDIに始まり、H1Bでポイント点火に戻り、H1DでまたCDI点火になり、またすぐH1Eでブラシ式CDIに変更されています。
末っ子250シリーズのみ、コストの関係か?初期SSから最終KHまでポイント点火でした。
そんなバリエーション豊富な点火方式ですが、当時の輸出先の事情により(主に整備に無頓着な北米向け)無理に未完成な無接点方式が採用されたようです・・・
その為、フラマグ式CDIを採用したKH400は殆どの確率で点火用マグネットコイルの不具合により、「エンジンが温まると火が飛ばなくなる」と言う持病が発生します。
この症状は「400」のみ起こる症状ですが、かくいう私も30年程前、詳しい原因など解らず、「温まるとローターカバーにウーロン茶をかけて冷やす」という荒業を駆使し、ごまかしながら乗っていた記憶が(笑)
この点火用コイルはもちろん、とうの昔に製造廃止となっていますが、コイルを巻きなおす事により再生する事が可能です。
一度、きちんとやり直せば、信頼性も上がり、あの煩わしい三個もあるポイントギャップの調整から解放される無接点CDIの恩恵をあます事なく受ける事ができます。
400シリーズにお乗りの方、悲しいかな間違いなく「持病」は発生します・・・
ポイント点火には煩わしいメンテはありますが、調子を崩しても「必ずオウチに帰って来れる」というメリットがあります。
CDIは「ブラックBOX」です、どこかでエンジンがいきなり死亡し、愛車をその場に放置して帰る事なんて考えたくもありません・・・
それなりにコストはかかりますが、持病が発生する前にちゃんと予防をしましょう。
次回は、またまたトリプルシリーズの持病、「ギア抜け」についてお話したいと思います。