PWKキャブが入荷しました!
大変長らくお待たせ致しました!
やっとKH用PWKキャブキットが入荷しました。
マニコの方は、前に造った分がいくらか在庫があったのと、製造元の旧車友達が突貫工事で作ってくれてたのでなんとかなりましたが、いかんせん届いたままのPWKキャブではクランクケースにボディーが干渉するので、このまま発送ってな訳にはいきません・・・
100個近い箱をすべて開けて精密機械であるキャブの部品を慎重に外します。
箱を開ける手の脂が切れて痛くなってきました・・・
外したアッパー&ロアキャップをフライス加工に出します。
なんせクリアランスがカッツカツなんで、車両個体差を鑑みると、泣きそうになります・・・
ギリギリの寸法を出すのに、何個も試作品を没にしました。
フライス加工から帰ってきたキャブの部品です。
専用の治具を作ってくれてるので、毎回、寸法はバッチリですね!
インマニの制作をお願いしている工場へ催促がてら見学へ(笑)
ちょうどウチのインマニの制作途中でした。
正にアルミのインゴット(ジュラルミンA5052)から形になってきた所です。
マシンニングセンターの動きに釘付けになります。
この刃物だけで一体いくら位するんやろ・・・
何工程もの加工を経てインマニが削り出されます。
エンジン側にも極力吸気ポートと段差が出来ないよう刃物を入れアールをつけています。
出来上がってきたマニや小物の梱包に「ネコの手」に毛が生えた程度の戦力も投入します。
専用アクセルワイヤーのセットなど、意外に実はボクより慎重で丁寧だったりしました(笑)
おかげ様で今回制作分30台もほぼ先行予約のお客様で完売しそうな勢いです。
それだけ純正キャブの不調に悩まされる方が多い証拠なのかもしれません・・・
KH250用も現在開発中ですが、まだまだ納得のいくニードル設定ができていません・・・
250の方、今しばらくお待ちくださいませ。
先行予約頂いたお客様には、なんとか週明けには発送できそうです。
前回制作より、本当に長い間お待たせ致しましたが今しばらくお待ち下さいませ。
次回生産分の入荷予定は3月中旬~3月下旬の予定です。
350SS用ケイヒンPWK28キャブキット 130000円 (税込み143000円)
KH400用ケイヒンPWK28キャブキット 120000円 (税込み132000円) PWK28用 エアーファンネルキット 10500円(税込み11550円)
PWK28用 パワーフィルターキット 9000円(税込み9900 円)
*パワーフィルターキットについて、最初期型350SSには装着確認は取れておりません。
KHパーツ 新製品の経過報告
残暑お見舞い申しあげます。
皆様、まだまだ残暑が厳しいようですがいかがお過ごしでしょうか?
くれぐれも熱中症にはご注意下さいませ。
なかなか思うようにいかないパーツ開発ですが、発売予告をかねての経過報告です。
かねてから何度も試作を繰り返し、やっと納得のいく仕上がりになったKH用フロント強化サス。
決して固すぎず、それでいてしなやかな動きとなるようなバネレートを探るのに苦労しました。
純正より自由長も変更して、若干プリロードも掛るようにしています。
どうしても人によってバネレートの好みは異なりますが、ノーズダイブを抑え腰があり、決してストリートでギャップを拾らってもゴツゴツしないしなやかなサスペンションに仕上がっています。
ブレーキを強化されている方や、ノーマルの柔らかすぎるサスを変えたい方、もちろんヘタったノーマルスプリングのリプレイスメントパーツとしても最適です。
初回ロット限定10台分は今月下旬に出来上がる予定です。
一台分 税込み15980円(税抜き14800円)
別途料金となりますが、サーキットや峠専用仕様や、街乗り専用レートも制作可能です。
続いては、KH400用520化キット。
これも前々からすでに私のKHには採用していますが、駆動系だけに十分な安全性の担保がない事には発売できませんでした。
長時間走り込んでスペーサーやスプロケットナットの耐久性も十分証明されましたので近日発売予定です。
こうやって530チェーンと520チェーンを比べると一目瞭然ですが、何より押しただけでも抵抗の違いが解るくらいです。
今や100馬力越えのマシンですら520サイズです・・・非力なKHで最近の530チェーンでは過剰品質にも程があります。
小排気量車ではOリングチェーンからノンシールに変えただけでも差がハッキリ解るくらいなので、これは効果テキメンです。
エンジンパワーを上げるだけがチューンではありません、フリクションの軽減も立派なチューニングです。
発売時期や価格など、後日UPさせて頂きますネ。
おまたせしました、真打ちはPWKキャブキットです。
センシティブなノーマルキャブに苦労なさっている方が沢山いらっしゃるという声は本当にずいぶん前から聞いています・・・
何より当たりか外れか、まるで当て物のような中古キャブをだましだまし使うしかない昨今、パワーや始動性に加え入手のし易さ、保守の容易さなど、計り知れない程のメリットがあるKHにPWKキャブへのスワップ。
私のKHでその事は本当に痛感しており、もはやノーマルキャブに戻すなんて事は考えられません・・・
半円形スロットルを持つPWKキャブは、霧化特性に優れ、パワーの出るフラットバルブと、張り付きにくく扱いやすい円形スロットルのいいとこ取りしたようなキャブです。
そんないいとこだらけのPWKキャブですが、欠点ばボディーがVMキャブなどに比べ若干大きく、ノーマルキャブでカツカツのKHではクランクケースにボディーが干渉してしまいます・・・
何度も試作品を造ってはまたやり直す・・・市販化となるとシリンダー高さの個体差まで考慮しなければなりません。
傾く油面とケースクリアランスとの取り合い・・・絶妙な位置を探り出して、やっとプロトタイプが出来上がりました。
初期セッティングに関して、当初ニードルのセットに苦労しましたが、ノーマルエンジン+チャンバー程度の車両にボルトオンに近い状態で走れるようにセットアップして販売したいと考えております。
涼しくなる頃までには市販化できそうですが、台所事情により、小ロットでの在庫しか無理なので(涙)とりあえずこちらも10台分位で考えております。
価格等はまだ未定ですが、とりあえず先行予約を受け付けております、それなりの数さえ読めれば、価格も抑える事はできるんですがね・・・なので気になる方は早めにご連絡下さいませ。
あくまで仮予約となりますので、お気軽に当店HPのお問合せ欄よりご連絡頂ければ幸いです。
まだまだ、エキサイターコイルのまき直しサービスや、バレル研磨仕上げなどなど、これからもどんどん発売していく予定です。
全国のKH乗りの皆様、私自身も生粋のKH乗りを自負していいます、今後ともガレージトライシクルの応援よろしくお願い致します。
KH400の持病 エンジンが温まると火が飛ばなくなる
KH400の持病
カワサキトリプルシリーズはポイントレスの黎明期とあって、いろんな点火方式があります。
最初期H1のディストリビュータ方式CDIに始まり、H1Bでポイント点火に戻り、H1DでまたCDI点火になり、またすぐH1Eでブラシ式CDIに変更されています。
末っ子250シリーズのみ、コストの関係か?初期SSから最終KHまでポイント点火でした。
そんなバリエーション豊富な点火方式ですが、当時の輸出先の事情により(主に整備に無頓着な北米向け)無理に未完成な無接点方式が採用されたようです・・・
その為、フラマグ式CDIを採用したKH400は殆どの確率で点火用マグネットコイルの不具合により、「エンジンが温まると火が飛ばなくなる」と言う持病が発生します。
この症状は「400」のみ起こる症状ですが、かくいう私も30年程前、詳しい原因など解らず、「温まるとローターカバーにウーロン茶をかけて冷やす」という荒業を駆使し、ごまかしながら乗っていた記憶が(笑)
この点火用コイルはもちろん、とうの昔に製造廃止となっていますが、コイルを巻きなおす事により再生する事が可能です。
一度、きちんとやり直せば、信頼性も上がり、あの煩わしい三個もあるポイントギャップの調整から解放される無接点CDIの恩恵をあます事なく受ける事ができます。
400シリーズにお乗りの方、悲しいかな間違いなく「持病」は発生します・・・
ポイント点火には煩わしいメンテはありますが、調子を崩しても「必ずオウチに帰って来れる」というメリットがあります。
CDIは「ブラックBOX」です、どこかでエンジンがいきなり死亡し、愛車をその場に放置して帰る事なんて考えたくもありません・・・
それなりにコストはかかりますが、持病が発生する前にちゃんと予防をしましょう。
次回は、またまたトリプルシリーズの持病、「ギア抜け」についてお話したいと思います。