兵庫県加古川市のガレージ トライシクルのブログです Tag Archive | KH

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「鮫ブル」こと610ブル-バード2000GTーX

友人の後輩が凄い車に乗って来店。
ナント!「サメブル」こと610ブルーバードです。
サメブルを真近で見るなんて何年ぶりでしょう・・・

チンスポ&三分割りにスターシャークと、ボク達世代にはたまりません!マニア延髄のロンサムカーボーイのコンポなんて涙物です。
当時はあまり好きになれなかった610も今見ると、本当に理屈抜きでカッコいい!!
ただ、昨今の旧車の高沸には閉口します、購入価格を聞いて、ため息しか出ませんでした・・・
でも悲しいかな、本当に程度のええ車両はマニア間で取り引きされ、中古車屋さんに出回る代物は、購入後に恐ろしい程、費用が掛かる物が多いのも事実です。

でも、Zや箱スカなどに比べ、一時はゴミ扱いされた610ブルが、現在まで生き残ってくれたと考えれば妥当な金額なのかもしれません・・・

クォーターパネルに誇らしげに輝く「GTX」のエンブレムが燻し銀のシブさを醸し出しています・・・

男が男らしかった時代・・・女の子よりもシブい車に乗る先輩に憧れた・・・
ソレックスの生ガスの匂いと永チャンのBGM、そして夜の駅前ロータリー、何処の街でも繰りひろげられた光景。
携帯もポケベルもなかったけど、ロータリーにさえ行けば誰かに会える・・・車を転がしてるだけで死ぬほど楽しかった。本当に古き良きいい時代だったな・・・(涙)

しかしこの当時の車って斜め45度から見ると、なんてセクシーなんやろうね・・・
ソレ、タコ、デュアルの三種の神器で武装されたストレートシックスL型エンジンは、官能的なサウンドを奏でています。
廻りの空気を揺らす鼓動、この独特の雰囲気は、「マフラーだけ」変えた現在のガキ車では絶対に出えへん・・・

私も、KHに30年以上乗っていますが、19歳の時に買ったS30Zも、現在は「不動産」ですが、ガレージに大切に?しまっています・・・
トリプルとL型が三度の飯より大好きなんです・・・
だから、この610、よ~く冷静に観察すると、色々問題が有りそうで放っておけません・・・
旧車は初めての、この610オーナーは「旧車だから・・・」と思い込んでいた様ですが、まだまだ本調子には程遠い様ですね・・・
これからボチボチと当店で、現在の改良された部品などを取り入れながら、本来の性能を取り戻して行きたいと思っています。
オーナー様にも、修理の様子をブログにUPする事を快諾して頂いたので、みなさん、乞うご期待あれ。

KH250 400用 強化ブレーキキット。

カワサキトリプルシリーズにお乗りの方なら、誰もが経験したことがあると思いますが、
「車は急に止まれない」よろしく「トリプルも急に止まれない」・・・(笑)
田舎道で脇から軽トラのおじいちゃんでも割り込んでこようものなら冷や汗モノです。
冗談抜きで自転車のように「足」を出して止まりたくもなります(涙)

KA(500SSの初期型)などはツーリーディングドラムというシステムのブレーキなんですが、これは 意外にサーボ効果もあり、調整さえちゃんとやれば、街乗りなら逆にKHとかのディスクより扱い易かったりします。それにKAは歴史的価値もあるので、ボクもおそらくドラムのまま乗り続けるでしょう・・・

なにせ、この頃はディスクブレーキの黎明期で、雨なんぞ降ろう物なら制動距離は凄まじく、また、マッハに限らず、この時期の旧車全般のディスクブレーキはは半端なく効きません(涙)

じゃあブレーキを強化すればいいだけの話なんですが、これが非常に奥が深いんです・・・
ただ単に制動力のみを上げたいのなら、最近のキャリパーをサポートをこしらえて取りつければいい話なんですが、旧車の場合、ルックスも大切です。

ルックスに最重点を置くと、フォークアウターと左キャリパーを加工したダブルディスクに尽きます・・・。
純正キャリパーでダブルディスクにするには左フォークアウターにフェンダーブラケットを溶接するんですが、溶接を上手くしないと熱でボトムケースが歪み、フォークの動きが悪くなったり、なによりダブルのディスク板により、フロント廻りがかなり重くなってしまいます。
ダブルディスクは相当のコストが掛かる割りには制動力は?で「シングルよりはよく効く」感じです。

そうなるとルックスと効きのバランスがええのがローキッドの2696シリーズになるんですが、
これがもう難題だらけ・・・
Z系にでも干渉するのに、なおフォーク径の細いミドルマッハでは、幅の広い対抗ピストンキャリパーなど、いとも簡単にスポークと干渉してしまいます・・・
ディスク板にスペーサーをかまし、ローターをオフセットしようにも、今度はフォークとディスクが干渉してしまいます・・・
本気でリア用の小さなキャリパーにしょうかと思った事もありますが、制動力が飛躍的に上がらないなら意味がありません・・・

八方塞がりで、どう解決するか迷っていましたが、この頃はまだ責任の無いプライベーターだったので、それなら「キャリパー削ってもたらええねん!」という禁断の結果に(笑)

なるべく安全マージンを確保したいのですが、削りすぎると今度はキャリパーの安全マージンが無くなるというジレンマに・・・ベストな角度になるように、何度も治具を調整して切削完了。

さあ、試運転です。走行中に、もしスポークがたわみ、キャリパーに噛みこんだら・・・想像するだけでキン〇マが縮みあがります・・・
本気でビビリながら前後ブレーキを一気に握ると!!!!!

今まで経験したことのない、いきなり、後ろから髪の毛を引っ張られるような「ガツン!」とした衝撃が走ります。
もうヘルメットの中の顔はニヤケまくってるのが、他人にも解る位に喜びが込み上げてきました。
なにせマイナー車ゆえ、キャリパーサポートの設定など皆無であり、強化パットですらないKHシリーズでしたので感無量です。

一番肝心な「安全性&耐久試験」については。自分自身が人柱になり、3年間、街乗りから峠道までキッチリ走り込み、意外に?大丈夫だったという貴重なデーターも得る事ができました(笑)

十分な試験データーを元に、近日、KH250、400用のブレーキキットを発売予定です。
もちろん、ルックスや性能だけでなく、強度や耐久性にまで拘わりました。
今まで、「KHは急に止まれない」で本当に悩んでいたオーナー様、乞うご期待下さい。

カワサキトリプル KH250 400 マッハ オーバーホール

旧車(特にトリプル系)の各種オーバーホール、まずはご相談ください。

特にマッハ系トリプルは比較的単純な2サイクルエンジンで、よもすれば「草刈り機」のエンジンとそう大きく変わりません。
ただ、やはり「ここだけは」という箇所もあるのも事実です。当店では35年間乗り続けてきた貴重な「経験」と「ノウハウ」を持っています。長年培ってきた秘儀を多様しながら、大切な宝物を未来永劫維持していく為のお手伝いができればと考えます。

カワサキトリプルの弱点である駆動系。ミッションギア、キックシャフトASSY、シフタードラムにWPC加工、必ずと言っていいほど焼けただれるシフトフォークにはWPC+Mos2加工を施し、万全を期します。

修理・レストア

華やかなカスタムなどに比べ、地味な「整備」は、掛けた費用の割りには見た目も変わらず、
お客様、ショップ双方にとってもあまり愉快なものではないかもしれません。
しかし、あえてこの様な地味な作業を施す事により、新車の様な乗り味に戻す事も可能です。
旧車だからこんなもの・・・と思って乗っていらしたお客様の車両に、「ごくあたりまえの整備」を施す事で、こんなに乗り易すかったのか・・・と驚かれるお客様もいらっしゃいます。
どうしても、外観やオリジナル度に目が行きがちです、決してカスタムを否定しているわけではありませんが、 今一度「整備」についてお考え頂ければ、もっと愛車が好きになるとトライシクルは考えます。

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