メッキスポーク&アルミHリム完成ホイール
よくお問い合わせ頂いておりますクロームメッキスポークの完成ホイールですが、
この度ようやくハブの処理のメドが立ったので、完成ホイールASSYとして発売させて頂きます。
光沢が美しいエキセルアルミHリムと当店クロームメッキスポークですが、小汚いハブではどちらも台無しです・・・
フロントハブはロープレッシャー製法という方法で製造されていますので、サンドブラストで美しく蘇るのですが、問題はリアハブです。
リアハブは昔ながらのダイキャスト製法という造り方ですので、どうしても鋳造時のスが現れたりとか、サンドブラストだけでは十分な仕上がりとはなりません。
一度でもハブの仕上げをされた事がある方なら解ると思いますが、複雑な造形は仕上げるのに相当な体力と気力が必要です。
ブラストでダメなら、後はバフ研磨しかありません。バフ研摩は最終仕上げとしては最適なのですが、どうしても人の手が必要な為、複雑な形状のハブなどは、相当高額なコストが掛かります。
そこで白羽の矢が立ったのが、バレル研摩です。
私自身、バレル研摩という技法は随分前から知ってはいたのですが、大量生産ラインなどでバリ取りなどに使われるイメージで、なかなか単発的な旧車のレストアに対応して頂ける工場が少ないのが現状でした。
たまたまダメ元で近くのバレル研磨工場に飛び込んだら、同世代の社長様が出てこられ、なんと社長様「昔、ワシも単車のっとったんや・・・最近また乗りたいと思てたとこや」と嬉しいお言葉。
お忙しい中、ラインを止めてまで対応して頂き、後日「アルミに最適なメディアと研磨剤を見つけた」との嬉しい言葉を頂けました。
出来あがった製品を社長自ら配達して頂き、期待していた以上の輝きにウットリ・・・そして華の80年代の単車談義に(笑)
流石に、バフ研磨の様な光沢は無理ですが、機械でできるバレル研磨はバフ研磨に比べ、コストを大幅に削減できます。
いくら美しい方がいいとはいえ、なかなか研磨に何万円というコストをかけて頂けるお客様は稀です。
バレル研磨はリーズナブルなコストはもちろん、入り組んだ手の入り難い所まで処理できるので、裏面はもちろん、隅々までキレイになります。
鏡面仕上げを一度でもやった事がある方なら、この有難みを理解して頂けると思います。
お化粧直しが出来たハブに最近のシールタイプのベアリングを圧入します。
KHの純正はリアの一部を除き、オープンタイプのボールベアリングですが、NTN社製のLUUタイプというシールベアリングを使用しますので、無給油タイプになりハブのメンテナンスを大幅に軽減できます。
ブレーキドラムも製品の均一性を上げる意味もありますが、ほとんどの車両が何十年もドラムの修正研磨など行っていない為、修正研磨します。
これで制動力が飛躍的に向上する訳ではありませんが、これで少なくとも後10年は安心して乗って頂けます。
そしてHリムとハブをスポークで合体させ、入念に振れ取りを行います。
ずいぶん前、振れ取りをご教授頂いた自転車屋さんオーナーより引き継いだ年期物の振れ取り台ですが、なかなかどうしてコレが使いやすく重宝しています。
こうしてホイールASSYが完成しました。
後は、お客様の方で、リムバンドとチューブ、タイヤを組んで頂ければOKです。
この作業だけならお近くのタイヤ屋さんでも可能ですので、お気軽にHリム&クロームメッキスポークを愛車に導入頂けます。
当時物のキャストもカッコイイですが、当時の単車こそスポークホイールが似合うと信じて疑いません!
尚、制作には万全を基してはおりますが、どうしてもスポーク組込みや振れ取り作業中に軽微な傷は入ってしまいます・・・
Hリムの輝きは光沢アルマイトによるものなので修復は困難です。全く傷をつけずに組み込み&振れ取りは不可能です。
よく目を凝らして見ないと気付かない程の傷ですが、神経質な方はアルミHリムはご遠慮下さいませ。
フロントは純正同サイズ(1.85-18)リアのみワンサイズアップ(2.15-18)です。
もちろんサイズ変更も可能ですが、多数テストした中で、操安性と見た目のバランスがこのサイズが一番よろしいかと。
エキセルHリム&クロームメッキスポーク ハブ再生バレル研磨仕上げ
価格150800円(税込み165880円)です。
ハブとディスタンスカラーは再使用しますので、前後ハブのみ送って下さい。
ハブの状態、ドラムの摩耗が著しい場合やディスタンスカラーが無い場合は別途追加料金が発生致します。
どうしてもハブがなくホイールごと欲しい方は別途ご相談下さいませ。
また、ハブだけ綺麗でもドラムパネルとスプロケットタワーが汚いままでは・・・です。
もちろんこの2点もオプションでバレル研磨仕上げも可能です。
研磨作業料金は2点で26000円(税込み28600円)です。
ハブと光沢度合いが整い綺麗です。特にこの部品は複雑な形ですので、費用対効果は抜群です。
ハブとドラムパネルを合わせるとこんな感じの仕上がりです。
鏡面仕上げとまではいきませんが、十分な美しさですね!
また、Hリムがイヤという方や、もっとリーズナブルにメッキスポークを導入してみたいという方にも、スチールメッキリム+サンドブラスト仕上げのホイールASSYもご用意しております。
リア新品DIDメッキリム+ハブサンドブラスト仕上げホイールASSY
価格99000円(税込み108900円)
尚、現在フロントリムの入手が不可能な為、フロントリムはご自身のFホイールを磨いて再使用となります。
フロント側も新品汎用リムで組めない事はないんですが、スポークの倒れ角が異なる為、耐久性などに疑問が残ります・・・
現在、汎用リムのフロント側使用の耐久テスト中です、十分に走り込んでから結果が解り次第ブログにて報告する予定です。
もっと費用を抑えたい方は、ハブベアリング交換や磨きをご自身で済ませてきて頂ければ、もっと格安でクロームメッキスポークホイールが導入可能ですので、気になる方はお気軽にご連絡下さいませ。
尚、どちらも制作に約1カ月程頂きます、またバレル研磨工場様の都合により納期が若干変わる場合もございますので、納期にはどうかご理解下さいませ。
当店オリジナル KH250 400用 クロームメッキスポーク組み付け
当店で使用しているスポークの振れ取り台は相当の年季物です。
私がこの店を開業するまで、この場所はこの辺りでは老舗の自転車屋さんでした。
その歴史ある作業台をオーナー様より譲り受けました。
当初、バイク用の振れ取り台を使っていたのですが、いかんせんコスト重視なのか、ボディーやガイドの剛性が足りず、振れを見るアームがすぐ動いて非情に使いにくい!
自転車用のこれは鋳物のアームで、かなり重いですが剛性はものすごく高いんです。
シャフト径がかなり違うので、バイク用に加工したところ、物凄く使いやすいSSTに変貌しました。
作業台に仮組みしたスポークホイールをセットして触れ取り作業にかかります。
最初、グネグネ曲がっていたホイルもスポークにテンションを掛けていき、まず縦触れを取った後、ダイヤルゲージを見ながら横触れも取っていきます。
時間をかけ、入念に振れを取っていきます。
最後はスポークを叩いて音を聞き、テンションを確認します。
https://garagetricycle.com/blog/wp-admin/post.php?post=295&action=edit
う~ん・・・まだまだ納得が・・・(笑)