カワサキの聖地 明石市
私の生まれ育った街のすぐ隣地区の明石市二見町へ、先ほど納車に行ってきました。
明石市は、日本標準時の街として有名?ですが、我らカワサキ党には、川崎重工明石工場のある、
カワサキ乘りの聖地としての方がしっくりくるかもしれません。
川崎重工では、オートバイは昔から、明石工場でのみしか生産していませんから、
全世界で活躍しているマッハやZ、いえ、カワサキ製のすべてのオートバイは、
この田舎町から生まれています。
私には、いつも見慣れた風景なのですが、特に西部地区はな~んにもなく、あるのは鄙びた漁村だけです。
今日も、冬タコの水揚げ作業が行われていました。
今や「明石蛸」として全国に出荷されるブランド品となりましたが、
その多くが西部地区で水揚げされ、特に古典的な漁法の「蛸壺」で獲られた蛸は痛みが少なく、高値で取引されます。
浜のそこらにタコツボが転がっている風景は、子供の頃からほとんど変わる事がありません。
若い頃は本当に何もない田舎町と思っていましたが、歳を重ねると、何もないと思っていた場所に、本当にいろいろ楽しい物がある事に気付かされます。
そういえば、小さい頃、浜にさえ行けば、遊ぶ事に困った記憶などなかったっけ・・・
いにしえの昔より変わる事のない漁師街独特の入り組んだ、まるで「尾道」かと錯覚するような街並みに張り巡らされた路地や坂道は、失いかかっている日本の風景にさえ見えてきます。
このお家なんて、絶対車庫証明は取れんやろな・・・とかいらぬ心配をしながら(笑)街をぶらり。
この辺りは、火事などあれば間違いなく消防車は入れません・・・多くが昔ながらの木造家屋なので、地元の「消防団」だけが頼りなのです。
明石には、名物の明石蛸を使った、「玉子焼き」というB級グルメがあります。
アッツアッツに焼けた玉子焼きを出汁につけて食べるのが明石流。
世間では「明石焼」と呼ばれますが、地元民は明石焼とは呼ばず、玉子焼きといいます。
また、一皿や一個とは言わず、「オカ~ちゃん、玉子一枚やいてんか!」と言って注文するんですよ。
ただ最近では、B級グルメブームのあおりを受け、お店やお客さんが増え、地元産のタコが追いつかず、外国産のタコを使う玉子焼き屋さんが多くなったのは寂しい限りです・・・
当、トライシクルは加古川市の一番東の端にありますが、
信号一つでそこからは聖地明石になります。
カワサキ乘りのみなさん、ぜひ一度、愛車の生まれ故郷、
明石へ愛車と一緒に里帰りしてみませんか?