KH400 520チェーンコンバートキット
最近忙しすぎて新たなパーツ開発に時間が取れません・・・
そんな中、かねてから構想中というか、すでに私のKH400には5年以上前から装着している530から520チェーンへコンバートするキットについてのお話です。
今や100馬力クラスのスーパーマシンですら520チェーンを標準採用していますので今更、安全性がどうとかいうレベルではないのは火を見るより明らかです。
当時のチェーンは素材も悪かったとはいえ、たった38馬力しかないKH400に、純正は530サイズという、リッターバイククラスであろうチェーンが採用されているんです・・・
手前が520奥が530サイズのチェーンです。
こうやって並べると物凄い差ですね・・・
スプロケットの厚みの差も歴然です。
これだけ厚みに差がある530と520ですが、昔に比べ格段に性能が向上した最近のチェーン、流石に530チェーンではオーバークォリティーどころか、フリクションロスが大き過ぎます・・・
実際520にサイズダウンして車体を押すだけで、フリクションの違いを体感できる位ですから!
なまじっかエンジンのパワーアップに無心するより、非力なミドルクラスではこちらの方が効果テキメンです。
要はエンジンをチューンする前に「お前がやせた方がよっぽど効果があるやんけ!」って話ですね(爆)
では何故、未だ市販化に踏み切れないのかというと、フロントスプロケットの取付け方法に一抹の不安がありました。
もし、スプロケットナットが緩んだら大事故になる可能性があります・・・
私のKHには他車のスプロケを流用しているので、元々のクローワッシャーが使えず、ネジロック剤+Uナットという特殊な緩み止め機能のあるナットで固定しています。
でもこれで実際5年以上乗っているので、プライベーターレベルならまず問題ありません、が命に係わる部分だけにもう少し安全性の担保が必要かな・・・と思い発売には至りませんでした。
フロントスプロケットに関し、固定方法や寸法の帳尻合わせなどなど、試行錯誤しました。
画像にあるようにアウトプットシャフトのスプラインに合うようなスペーサを造ってチェーンラインを合わせたりしましたが、やはり素材の問題や強度の問題からして、一体の方が安全の担保はしやすいので却下。
スプロケットナットの緩み止め対策として思い浮かんだのが、上の画像の大阪が誇る「絶対緩まないナット!」ハードロック工業様のロックナットです。
取り寄せてみて驚きましたが、なるほどこれなら緩まんな!と感心するも、厚みがありすぎでダブルナット部がかかりません・・・
ヘビーすぎる大きさは、ハードロックといゆうより、ヘビーメタルナットって感じです(涙)
ヘビメタがダメなら、ハードコア・・・いえいえ、ほんでもって白羽の矢が立ったのが、富士精密様の「Uナット」です。
スプリング状の鉄板をかしめてあり、万が一緩んでも脱落し難い構造です。
ただ、緩み難いのは嬉しいのですが、一度締め付けると、外すのがかなり困難です・・・
で結局、純正同様クローワッシャー+Uナットで安全を担保することができそうです。
Uナットはトルク管理が重要ですので、必ず整備士資格のある方に締め付けトルクを確認してもらって下さい。
そして今一度、安全確認の為、自分のKHでテスト中です。
KH400の530程ではありませんが、KH250も純正525サイズのチェーンではオーバークォリティーです。 KH250用として、525→520コンバートキットも併せて発売する予定です。
特注スプロケの入荷にも少し時間がかかりそうですが、近日中に発売予定です。下手なエンジンチューンよりも効果が期待できそうな520コンバートキット、乞うご期待あれ。