兵庫県加古川市のガレージ トライシクルのブログです Archive | 店舗ブログ

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KH250ダブルディスク化について

KH250のダブルディスク化の依頼がありました。
元々、KHシリーズには750ccもあるH2の様なWディスクのオプション設定はありません。

 

 

純正キャリパーでダブルディスクにするには左フォークアウターにフェンダーブラケットを溶接するんですが、溶接を上手くしないと熱でボトムケースが歪みフォークの動きが悪くなってしまいます。
過去の経験から、ほとんどの加工アウターチューブは溶接時の熱歪みによりインナーチューブがスムーズに動かなくなります。少し前は他のショップ様が削り出しでアウターチューブを販売していた事もありましたが現在では入手困難です。だから安全上の観点からもこの依頼はお断りするつもりでした・・・
だけど「ノーマルのブレーキは恐ろしい程効かなくて怖い・・・」と言うオーナー様の言葉が突き刺さります・・・

プライベーターからプロに転向し、やはり責任と法規に縛られ「本当の安全」について逆に考えさせられます・・・
ブレーキを強化する事により、本当に沢山の命が守られていたとしてもそれは「当たり前」でありますが、万分の1でも製造上や取付けに不具合があればすべてコチラ側の責任になります・・・
プロである以上、万分の1もあってはならないのは理解できます、ただそれ故、パーツを簡単かつリーズナブルに販売する事は困難になってしまいました・・・
しかし、ノーマルブレーキの「安全性」については、25年以上も怖い思いに悩まされ続けた私が一番知っているつもりです・・・
だからあくまで「自己責任」を承諾して頂き、分解整備に該当しない軽二輪と言う事もあり作業を承諾しました。

 

 

やはりこのフォークも例に漏れず、スプリングを外しフルボトムさせるとインナーチューブが戻ってきません・・・

この画像はその持ち込んだ加工アウターチューブをバラした内部です。溶接の歪みによりインナーチューブがスムーズに動かない為、内部が削れてガリガリ状態です。
現行車のようなスライドメタルを持たない旧車はアウターとインナーのクリアランスが命です。
ゴム砥石とペーパーで傷を修正しますが、ほとんど気休めです・・・
なんとか渋いながらも動くように入念に仕上げ、高レートのスプリング反力を期待して、当店強化フロントスプリングにも一役担ってもらいます。

 

 

 

また、ヤフオク等でダブルディスク化と謳っている物のほとんどはポン付け不可能です・・・
単純にシングルと比較しても、まずマスターシリンダーの容量が足りません・・・シングル用の1/2サイズをそのまま使うとブレーキレバータッチはフニャフニャになって制動どころではありません。

 

 

 

また3WAYジョイントからブレーキスイッチの信号を取っているこの時代のカワサキ車には、Wディスク用の4WAYジョイントも必要です。右側のダストカバーやブレーキパイプ&ホース、それにキャリパーブラケットもそのままではディスクに干渉してしまいます。
これらの部品代と作業にかかるコストは下手すると格安中古車が買えてしまうほどの金額です・・・

 

 

画像のクロモリボルトはディスクアライメント用に仮止めしている物です、強度的にはこのクロモリボルトが最適ですが、最終的には強度区分10.9のスチールボルトでロックワッシャーを介して固定します。右側にもディスクボルトロックワッシャーを忘れず装着して頂きたいですね。
また、この持ち込まれたキットに付属していたキャリパー固定用ボルトは「ステンキャップボルト」でした。
ステンレスは錆なくていいのですが、脆く折れやすい一面もあります。まずこの太さで折れる事はないでしょうが、当店では見た目と強度を兼ね備えたSCM鋼にスズメッキを施したキャップボルトを使用し万全を期します。

 

 

これほどの手間とコストをかけても効きは「シングルよりは効く・・・」程度なんです。
それにダブルのディスク板の重量により、フロント廻りがかなり重くなってしまいます。バネ下重量ってのは操安性はもとより動力性能にも大きく作用します・・・

ルックスに重点を置くと、純正然としたダブルディスクに尽きます・・・
見た目がカッコイイのは私も認めます。が、安易に加工アウターチューブを使うのにはやはり問題がある事を知って頂きたいのです。
今回も思っていたより大変な作業でしたが、試乗を終えたオーナー様の顔で、苦労も報われました。

 

 2018 淡路島バイクフェスタ 出店決定!

今年もまた、西日本最大のバイクイベント、PMC様主催の「淡路島バイクフェスタ」の季節がやってきました。

 

 

去年は、まだまだ出店できる程の商品もなく、イベント等も未経験な事もあって、整備学校時代の同級生「スピードショップ イトウ」ブースに研修がてらお邪魔させてもらっていましたが、今年は念願の初出店です!!

http://www.awaji-bf.jp/2018/outline/

今回は、当店パーツを組み込んだ、私の30年来の相棒KH250と、これまた当店パーツを組み込んだカリスマブロガー「高知のKH乗り」ことノリさんのライムグリーンKH250も展示致します。
他のショップ様のような立派な展示車ではございませんが、私が30年以上の間にコツコツ改良してきた地味~な(笑)箇所をブログではなく、実際に見て頂ければと思っております。

念願だったPWK28キャブキットの展示やブレンボキャリパーキットなど、KH用パフォーマンスパーツの展示即売も行います。
ご好評頂いておりますクロームメッキホイールなど、ネットの画面ではなく、実際の目で見てみたいという方もこの機会に是非どうぞ。
もちろん、淡路島バイクフェスタ出店記念特別プライス?にて皆様のお越しをお待ちしております。

尚、下記のような方の入場は固くお断りさせて頂きます。
正統派?トリプル乗りの方のお越しを心よりお持ちしております。
Zだけが旧車ではありません!正統派?トリプル乗りの皆さん、現地で熱いトリプル談義をしませんか。

 

秋のツースト大運動会 その2

その 2 最初は、GT380
今回のツーストミーティングでGT380率が凄く高かった気がします。
小学生の時「絶対4本マフラーに乗る!」と決めていた私、当時、新車のショールームに飾ってあったGT380を見て単車が好きになったんです。

でも何故か16歳で「1本たらん」単車に乗る事に(笑)

 

 

そんなGT380に乗るイカスおね~さん、あえてセパハンとは・・・判ってらっしゃいますね!
免許すら取らない、ヤワな草食男子が蔓延する昨今、旧車に乗る女性って尊敬に値します。

 

 

すでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、今回、画像が凄くキレイなのは、単車を撮らしたら右に出る者はいない? 個人的には日本一のアマチュアカメラマンと思う「高知のKH乗り」さんことノリさんの画像を拝借しているからなんです。
何気ない一瞬を彼は逃しません!

 

 

彼は、どんなに遠い所でもセパハン、バックステップで登場します。
いくらトランポがあるとはいえ、極端に低いKH用のセパハンと、これまた極端に後ろのJMCのバックステップは装着した事のある人間しか解りません・・・
ちなみに私も16歳~21歳までセパハン、バックステップでしたが、途中でケツを割ってしまいましたから(笑)

 

 

 

画像を加工していて気がついたのですが、彼の画像がないんです・・・
彼はいつも「誰か」の写真を撮ってくれています、だから彼の画像がないんです。

ノリさん、今更ながら感謝しかございません・・・

 

 

 

ノリさんの気持ちに答える為?自画像をUP。
自分の画像なんて見る事もないし、UPするのはこれで最初で最後かもしれません・・・
しっかし、単車は年々キレイになっていくのに私は・・・誰か私をフルレストアしてくれませんか(爆)

 

 

 

三重県に入った頃にはすっかりランチタイム。
今回の第二のお目当て、楽豚さんでご当地ランチ。
色々メニューがありますが、真っ先に目に付いた「トリプル丼」。
本当は角煮定食が食べたかったのですが、こうなったらもう病気ですね(笑)
イベント等で「トリプル」とか「KH」って書いてるだけで、無駄に高いキーホルダーとか買ってしまう私(涙)
トリプル丼しか頼めないやんけ!と考えていると、横の皆さん、申し合わせたように「トリプル丼!」「トルプル丼大盛りで!」って(爆)
どいつもこいつも病気やんけ!と心の中で大爆笑してしまいました。

 

 

しかし、このトリプル丼、表現のしようの無いほど美味しかった・・・
トリプル仲間と一緒に食べたからだけではないハズです(笑)

 

 

いつもミーティング等でKHは少数なんですが、今回4台もKHが!
三重から参加して頂いた美しいKHさん。素晴らしいコンディションでした。
センスの良いカスタムが光るK様の750SS!なんと共通の四ツ輪友達がいて、この世界の狭さを再確認(笑)

 

 

 

今回一番気に入ったグッズ?
大阪感?バッチシで、描かれたボクの表情といい、センス抜群!!
イベントでは、このようなグッズを見つけるのも楽しみのひとつです。

 

 

それぞれの方がそれぞれの楽しみ方で有意義な一日を過ごせました。
久しぶりに仕事を忘れ、純粋に単車を楽しむ事ができました。

最後になりましたが、今回の大運動会を主催して頂いた「ぐっさん家」ことY口さん、お誘い頂いたノリさん、本当にありがとうございました。

秋のツースト大運動会

秋のツースト大運動会 その 1

カリスマブロガーである「高知のKH乗り」さんことノリさんに誘われて、大阪で開催される「秋のツースト大運動会」に参加してきました。
ディーラー勤務時代、土日は、ほぼ出勤だったので、今までバイクイベントに参加した事がほとんどなかったのと、今回は2ストがメインとあって、行く前から、仕事を忘れ、物凄く楽しみにしていました。

 

 

往年の名車がぞくぞく集まってきます。

 

 

まるで70年代にタイムスリップしたような光景?です。

 

 

私が中学生だった頃、マジでこの様な諸先輩方が、駅前ロータリーとかでたむろされてらっしゃいましたネ・・・

 

 

このライン!懐かしすぎる!!!
この「ラインの名前」が解る貴方はすでに初老と呼ばれる御歳に・・・
中学の時、ペッタンコにしたカバンや、そこら中の持ち物の角にはこのラインが(笑)

 

 

カップルやご夫婦で参加される方も。
今更ながら、高速タンデムが解禁になった事を嬉しく思います。

 

 

 

なんかいいですね~

 

 

ご夫婦でしょうか?なんとGT380を駆るカッコイイ女性!すごくお似合いのお二人がチョッピリ羨ましかったりします(笑)

 

 

2ストロークマガジン

「2ストロークマガジン」

 

 

半年に一回発売されるこの雑誌、昔から発売を楽しみにしていました。
そんなマニア延髄の雑誌社から取材の申し込みを頂きました。

まさか自分が雑誌に取材されるなんて思ってもみなかったので、物凄く光栄な事なのですが、同時に緊張と不安がよぎります・・・
編集長じきじきに取材に来てくださり、聞けば、自らH2を駆り、テイストオブ筑波などのレースに参戦する凄い方です。
そんな編集長が私のKHに「後で試乗する」と言われたので、どの様な評価を頂くのか凄く心配です・・・

 

 

同行されたカメラマンのH様、どこかでお会いした様な・・・・?と記憶を辿っていくと、何年か前にたまたま立ち寄った地元の後輩が営む暴〇族専門店、失礼!(街道レーサー?と呼ぶらしい)V&Aトータルサービスのブタ目?マークⅡの撮影の時にお会いした事を思い出しました。

 

 

この後輩、大昔から車高短ひとすじの超硬派な男です。
そんな彼の迷言?「車高の低さは知能の低さ・・・」
なるほど、妙に説得力のある言葉に思わずうなずいてしまいました(笑)

 

 

話が脱線しましたが、撮影の為すぐ近くの港まで移動するも、撮影が始まった途端に雨が・・・
そんな悪天候の中、一生懸命私のKHを撮影してくれています。
本降りになりだして、試乗は中止かな?・・・と思っていましたが、さすがは生粋のマッハ乗りの編集長、どしゃ降りの中、ものともせず甲高いエキゾーストノートを奏でながら煙の向こうに消えていきました。

 

 

そして、どしゃ降りの中すべての撮影が終わった頃、雨が止むというオチまでつきました(涙)
店に戻り、お互い仕事を忘れて?トリプル談義(汗)
私がTOTを走る編集長様のH2の事を質問攻めで、どちらが取材しているのか解らない程に(笑)
でも本当は峠道で試乗してもらいたかったのですが、あいにくの天気と相まって私のKHの本当においしい所は見てもらえたかどうか・・・

今回の撮影が、次回発売の11月号に掲載されるかどうか微妙な時期らしく、不安と楽しみが入り混じって気が気でありません。
皆様、ぜひ11月中旬~下旬??には書店で「2ストロークマガジン」のご購入よろしくお願い致します。
どれ位の大きさで掲載されるかはお楽しみですが、無論、家宝とさせて頂きます。

 

 

旧車だから・・・

「ナニの角度・・・」

歳を取るとナニの角度が気になります・・・
前立腺の調子が悪いとナニの角度も・・・(涙)
同級生との会話も、若い頃は「お前、マフラー何パイ?」とか「カム何度」とかゆうてた数値の会話が、
「血圧は何度?」とか「血糖値いくつ?」と言う数値にすっかり変わってしまった今日この頃ですが、
皆さん、自分のナニの「倒れ角」について考えた事ってありますか?
ナニの角度といってもナニの話ではなく、愛車の「倒れ角」の事です(笑)

私の場合、永く同じ単車に乗っている事もあり、ナニと一緒で、昔に比べなんとなく倒れ角?がキツくなった気が・・・

 

 

最近、何故か「単車が小さくなった」と感じる今日この頃ですが、車体の倒れ角が昔に比べ、確実にキツくなっています。
KHを買った16歳当時、レーサーレプリカブームの真っ只中にあって、すでに旧車となっていたKHの「傾き」は、なんとなくカッコイイとさえ感じていましたし(笑)レプリカが立っているだけなんやと、ホン最近まで思い込んでいたんです(マジで)。

でも、よくよく考えるとそんな訳はありません・・・
平らな所ならいいのですが、チョッとでも傾斜がある所に駐車しようとすると、グラッといきかねません・・・
真剣にロングタイプのサイドスタンドを造ろうかと考えていた矢先、まさかと思いスタンドを外してビックリ!

 

 

こらアカンがな・・・

開いた口が塞がらない・・・イヤイヤ開いた口が広がってしまってるなんて小話にもなりません・・・
もちろんスタンドの長さがどうとか言う以前の問題です(涙)
ナント「年々大きくなるオーナー」の質量に耐え切れず、金属が疲労を起こしてしまったようです。
しかし、いくら40年以上経つとはいえ、そんなヤワな素材?にも問題がありますが、先ずは長年のストレスをプレスを使って矯正していきます。

 

 

戻しすぎるとスタンドの動きが渋くなってしまうので、フレームと同じ厚さのプレートを治具代わりにし、慎重に修正します。
ガタが大きく、車体が大きく傾いていただけやったんですネ・・・

 

 

比べる為、同じ場所で再度修正前の画像を置くと、

 

 

差が解り易い様に、どちらの画像も床の模様が水平になるように撮影しました。
改めて比べて見ると傾きの差は歴然です・・・
まるで10代の頃のような勃ちっぷりに、思わず「女房ゴキゲンでね~」って関西限定CMの1コマが思い浮かびました(笑)

「旧車だから・・・と思い込んでいませんか?」

正直、何度もブログで発してきた言葉が自分に突き刺さります(汗)
お恥ずかしい話、この件については、私も本気で「こんなもんや!」と思い込んでいました・・・
実際、僅かな傾きの差なんですが、長い間、駐車時に結構気を使っていたのがアホみたいに安定感がまるで違います!

皆様も今一度、大切な愛車を「グラッ」とさせる前に点検してみてはいかがでしょうか?

KH250B3 国内物 

国内物フレームのイチから組み上げるKH250です。
フレーム番号からメーカで国内B3モデルという事も確認済みです。
車検の必要のない250ですから、後々の維持も楽な上、煩わしいノーマル戻しの必要がありません。
動力性能は350や400には到底及びませんが、非日常な速度域でなくても官能的なトリプル高回転サウンドが楽しめたりと、最小トリプルは最小故の楽しみ方があります。
Zのオーナー様なども、セカンドに購入される方も増えてきています。唯一無二の存在であるトリプルクウォーターをこの機会に手に入れてみませんか?

車両本体価格 156万円(税込み168.4万)

72回払いローンOK。

 

 

貴重な国内物フレームですので、バラせる所はできる限りバラして組み上げていきます。
パーツも私が30年程前からストックしていた国内物パーツをふんだんに使用します。

 

 

もちろん国内物の証、固定式ステップやKm表示速度計&速度警告灯もあります。

 

 

フレーム、スイングアーム、スタンド類はブラスト後、半艶パウダーコートで仕上げています。
外装はお好みのカラーに塗装致します。
シートもお好みに合わせて、ノーマル~アンコ抜きSSタイプまで対応致します。

 

 

日本語表記のシート裏ステッカー。もちろん表皮は張替えます。

 

 

エンジンはM/T点検、クランクリビルド、シリンダーはボーリング&ホーニング後、
ピストン、リング、ピンはWPC処理を施し万全を期します。

 

 

信頼の要、電装部品も新品ポイントはもちろん、新品ハーネス&ICレギュレターに換装、通勤使用にも耐える信頼性をめざします。
その他、消耗品も交換します。

 

 

前後ホイールはハブブラスト&スポーク張替えし、タイヤ&チューブも新品に交換。
フロントフォークOHにブレーキOH等々、ここでは書ききれません・・・
外観は完璧とまではいきませんが、当店オリジナルパーツをふんだんに組み込み「走る」「曲がる」「止まる」位は当時物にしたいものです。

尚、現在欠品パーツもございます故、納期には相当時間を要します!がしかし、安心してKH250を楽しんで頂けると確信しております。
安心できるKHをお求めで、かつ納期を焦らず待って頂ける奇特な方?からのご連絡お待ちしております。

その他もう一台、帰国子女ですが、250フレームもございます、ご予算に応じ仕様は相談致します。
詳しくはお電話にてお問合せ下さいませ。。

中古車の販売形態について

「オーバーホール済み」

これほどあいまいで都合のいい表現の言葉はありません・・・
何をもってオーバーホール(以下OH)と呼ぶのか、全くもって定義などありません。
腰上を開けただけでOH済みと言う方もいれば、腰下まで完全にバラし、各部計測後、修理書の基準値を持って修正もしくは交換を行う事をOHと呼ぶ人もいます。酷い場合はバラして清掃し、組み立てたただけでOH済みと呼ぶ不届き者もいます。

特に旧車の場合、一時期、中古車の流通過程にかなり問題があった時期もありました。
メーターの改ざん、修復暦の定義などなど・・・最近ではそれに加えて、やれ当時物だ国内物だ、フルオリジナルだと理解に苦しむ付加価値が生まれ、いよいよ選定が困難になっているのが現状です。

 

 

 

それ故、当店では、極力エンジンを開けた状態で中古車を販売したいと考えています。
この売り方が正しいかどうか、未だ模索中なのですが、5~6年落ちの通常の中古車と違い、キチンとした定義もなく一部の心無い業者が存在する現状では、購入に不安をかかえながら決めておられるユーザーが多いのも事実です。
だから一つの販売形態としてエンジンを開けた状態で販売する事を提案してみました。

また、そのような販売形態にするのも、中古車市場に流通している殆どのKHがリング音どころか、クランクベアリングから異音発し、マフラーを外してEXポートから覗いたピストンは縦傷まみれです・・・
良心的な中古車店では、腰上くらいは開けてくれる場合もありますが、KHシリーズの持病であるセカンドギアの抜けや、クランクベアリングの異音、並びにセンターシールの劣化などを考えると、前回書いた焼き付きのリスクも含め、結局全バラするハメとなります。
だから中古車の仕入れは、中途半端にエンジンが掛かっている車両より、仕入れ価格が安く、その分OHにまわせる不動車の方がよかったりします。

 

 

実際にエンジンをバラし、各部入念に計測し、修理書の基準値に基づいて良否判定をする。
これが理想ですが、交換の判定が下されたとしても部品がない現実にはどうしょうもありません。
だから「フルOH」なんて供給部品に心配のないZ系以外、悲しいかな現実不可能なんです・・・

 

 

でも、できる限りの部品は交換したいものです・・・
当店ではエンジンの心臓であるクランクに関しては程度の良い悪いに関わらず、全ベアリング、コンロッドピン、センターシール、大端ベアリングは交換の上、入念に芯出しします。
めったに開ける事のない腰下だからこそ、開けた時には、できる限りの事はやっておきたいですもんね・・・

 

 

このキックリターンスプリングもしかり、もちろんとっくにメーカ製造廃止の上、ヘタリやすく折れてしまう個体もあるようです。
問答無用で当店オリジナルのリターンスプリングに交換します。
今でこそマッハ専門の何店舗がリプロパーツとして出していますが、10年程前は今みたいにリプロパーツは少なく、程度の良い中古を探すか自分で制作するしかありませんでした。

「無いなら造る・・・」

どうしてもスプリングの中古品なんて使いたくなかったので、この頃からそう思い始めたのかもしれません。

 

 

スタッドボルトなんて、特殊ナットで位置決めを行わない250や350は本当によく曲っています。
それ故、シリンダーを抜く時、固着に加えて曲がりが抜けにくくし、無理な所を叩いたりしてフィンを割ってしまう方もいます。
これももちろんメーカー製造廃止ですので造るしかありませんでした。

 

 

ピストン、リング、ピンにはWPC処理を施し万全を期します。
この画像は試験的に電触を恐れず、試験的にステンレススタッドボルトを使用しましたが、量産品ではクロモリ鋼を採用しています。

 

 

ピストンクリアランスは過去に何度も試験し、何基もエンジンをオシャカにして得たクリアランスに設定します。
もちろん排気量によって異なります。

 

 

ミッションのギアはもちろん、ドッグの状態や、よく焼けただれるシフトフォークも入念に計測、点検します。
やはりこの部分にも本当に効果のあるWPC処理を全数行いたいのですが、やはりコストの問題があり、毎回本当に悩みます・・・
ZやH2ならともかく、なかなかこんな部分にまでコストをかけて頂ける中型のKHのお客様は稀です。
今回、一番訴えたかったのは、本当はココなんです、どうしても中古車の場合、原価を上げたくはありません。
ミッションに高価なWPCを施工したとしても、組んでしまえば見えませんし、効果の方も比べる物がないので満足感は得られ難いんです・・・
かけた原価を販売価格に転嫁できればなにも問題ないのですが、やはりネット販売が主流となりつつある昨今、値段の順で検索されるとなるど、店頭価格を決めるのにも神経を使います。
競争力のある店頭価格にしょうとすれば、やはりそのまま何もせず組まざるを得なくなります・・・

 

 

だからエンジンを開けた状態で販売してみたいと思うようになりました。
開けた状態でオプション設定としておれば、WPCを施工しても工賃はかかりません。
特にこのKHなんて、本当にミッションの状態はよく、10台中9台は焼けただれているシフトフォークやシフタードラムなんて新車かな?と思うほどキレイな状態です。
せっかくこんな程度のいいエンジンなので、このままケースを閉じることに後ろ髪を惹かれる思いなんです・・・
できる限りこんないい状態のパーツを、永きに渡り維持して欲しいと願ってやみません。
OHする度に倉庫に程度の良いパーツをあさりまくってきたからこそ、このエンジンの程度の貴重さが痛い程解るんです。

 

 

これは私のKHに組み込む前のWPC処理を終えたシフト関係のパーツです。
ここまでやると、もはや「暗示」の世界ですが、将来の部品供給を考えるとそうさせてしまうのかもしれません。
でも、私のKHみたく全てのパーツにWPC処理をする必要はありません、要所要所でいいので、ココだけはという所には施工したいですね・・・

だから売れるまでエンジンは開けておこうと思います。

 

 

スピードショップイトウ製 Z400FX用ブレーキキット

Z400FXユーザー必見!!

自動車整備学校時代の同級生が営むスピードショップイトウより渋いZ400FX用(E1~E3)ブレーキキットが発売されました。

 

 

昔はZ550FXのWディスクを血眼になって探したもんですが、
最近では逆にZ400JやZ500などの帰国子女のおかげか、シングルディスクの車両の方が珍しくなりました。

国内物のZ400FXはフロントシングルディスクです。
KHなどに比べれば全然マシなブレーキシステムですが、それでも現在の道路事情からすると心ともないのも事実です。
かといって、最新のアフターマーケット製ブレーキでは、あの時代の雰囲気が台無しです・・・

そこで、見た目は当時のまんまですが、最新の素材を使用したサンスター製Z用250Φディスクを使い、キャリパーはこの時代の雰囲気を壊さず制動力の向上が図れるAP2696やブレンボラグビーキャリパーなどが使えるブレーキキットを発売。

 

 

 

上が今回の250mmディスク。下がFXノーマルの277mmディスクです。
見た目は殆どおんなしでも、平成生まれのローターと昭和のローターとでは全くの別物です。
同じ様なステンレス素材ですが、ヒートトリートメントを施した独自の40系ステンレス素材は効き、タッチとも全く違います。
雨の日の効きなんて・・・

見た目が純正とほとんど変わらない現代のローターが使えるなんて、本当に羨ましい限りです。
数さえ読めるなら、KH用も作りたいと本当に思うのですが・・・
こんなさりげないパーツを奢った大人のFXって本当にカッコええですよね・・・

 

 

ただ、見た目はそっくりでハブのPCDも同じですが、オフセットが全く異なります。
下の画像のハブですが、段差が6mmしかないので、オフセット分のスペーサーを単純に乗せただけではセンターが出ず危険です。

 

 

そこで、専用の段付きスペーサーを制作。上側ででセンターが出せる為ボルトオンで装着可能です。
この様なパーツは外から見えない地味なパーツですが、本当に大切な部分なんです・・・

 

 

予定価格はキャリパーサポート35000円
専用スペーサー9000円

別途必要部品
Z用250mmローター(参考価格30000円くらい)
使いたいキャリパー(16000〜60000円くらい)

 

 

もちろんE4用も制作可能です。この画像はE4にブレンボラグビーキャリパーを装着した一例です。
関西の方なら、当店でもお取りよせ&取り付け可能です。

最後に、どうしても中型系は珍走団?と呼ばれるような改造?いえ改悪を好む輩が多いのも事実です・・・
しかし、ウチもそうなんですが最近、中型車両しかもKHやFX、フォーワンなどでも、当時にも確実にいた、いわゆる「正統派」と呼ばれるようなお客様が増えている気がして本当に嬉しく思います・・・
そんな「正統派」の貴方に贈る本物のパーツ、彼がプロデュースする本物のパーツには機能美が溢れています。

当時物でもなく、流行を追い求める物でもない・・・「あの頃の憧れをあの頃らしく・・・」
彼がいつも口にする言葉ですが、同じ時代を駆け抜けてきた私もそうありたいと常に思います。

高速ロック その2

前回は「高速ロック」について書きましが、では何故「焼き付く」のでしょうか?
焼き付きの原因は色々ありますが、中でも一番多いのが潤滑不良による焼き付きです。
2サイクルエンジンはその構造上、どうしても4サイクルエンジンに比べ不利ですが、潤滑さえ順調であれば、そうそう簡単に焼き付くものでもありません・・・
では何故潤滑不足になるのかは以前このブログでお話ししましたので割愛させて頂きますが、オイルによる潤滑をキチンと行う為に、混合ガソリンを使うという事も常々ご提案させて頂いております故、ここでは「焼き付きにくい」エンジンについてお話します。

ではどのようにして焼き付きにくいエンジンにするかというと、潤滑が上手くいかないなら、潤滑しないといけない物を、多少潤滑が滞ったとしても大丈夫なようにしてあげれば良い訳です。

 

 

 

そこで白羽の矢が立ったのが、WPC処理という技術です。WPC処理というのは、いわゆるショットピーニングの一種で、不二製作所の商標名です。
誤解を恐れずに説明すると、小さな鋼球を超高圧で被加工物に打ち付け、焼き入れと焼きなましを同時に行い、そしてその打ち付ける鋼球にモリブデン系の粒子を含ませ、被処理物を自体に潤滑性のある物質を染み込ませるという魔法の様な処理です。

右がノーマルピストン、左がWPC処理を施したピストンです。黒光りしたナニはまるで・・・
いえ、その黒光りの正体はモリブデンで、モリブデンとはグリスなどでお馴染みの滑りやすい物資です。随分昔から、ピストンスカート部にモリブデンにコーティングなどの処理もありましたが、摩耗によりコーティングが取れてしまうという問題もありました。
WPC処理はその金属の中にまで浸透するので、少々摩耗しても効果が薄れにくいそうです。
WPC処理も決して最新の技術という訳ではありません、私も商品名くらいは知っていましたが、どうもこの手の加工には夜中のTVショッピングよろしく大げさな表現で暗示にかからせられる様な気がし、それなりに高価なコストと相まって、なかなか触手が動きませんでした。

ところがある時、バイクではなく車なのですが、あの伝説のエンジン、日産L型エンジンにハマりまくっていた私は、9.8mmリフトという禁断の超ハイリフトカムに手を出します。
するとハイリフトカムを組むとバルブスプリングが固すぎたのもありますが、カム山が削れるというトラブルに遭遇します。
やはりその頃、他の人もハイリフトカムによるカム山の削れに悩まされた方は多く、まだネットも無い時代ですので、口コミで知った対策がオイルをモチュールの300Vを使うという事でした。
なるほど300Vを使うとカム山は削れなかったんです。その時はスゴイぞ300V!と喜んだのですが、当時からリッター3000円強というこれまた驚愕なお値段な上、ハイチューンエンジンとなれば、ゼロヨン何回かで油圧が下がってしまうという始末・・・
それに車はオイル容量が半端ではありませんので貧乏人の私が入れ続ける事は・・・

 

 

そしてある時、友人のL型でWPC処理を施したカムは、通常のオイルでもカム山は削れなかったんです・・・
そしてあの高速ロックをみまってガレージで長い間眠っていた私のKHが思い浮かびました。
もしかして、この処理は旧車にこそ価値があるのかも・・・
そして、その頃にはWPC処理はオートバイのレースで実績を挙げていたので、私のKHにも施工してみました。
組み上がって感じた事は「中低速が扱い易くなった」という事でした。もちろんこの処理で飛躍的にパワーが上がる訳ではありません、しかしこの後、私がWPC教という宗教に?入信するきっかけが訪れます。

それは一時期、トライアルごっごにハマり、愛車スーパーシェルパでゲロ道アタックに狂っていた私は、久しぶりに乗ったKHにナント!オイルを入れるのを忘れて走ってしまっていたんです・・・
今では考えられませんが、当時の2サイクル車にオイル警告灯なんて親切な装備はありません。
オイルタンクの窓でオイルが入っているか確認するしかないですが、その時はシェルパと同じように勘違いして油量の確認もせずKHでツーリングに出かけてしまったんです。
なんか今日はエンジンがおかしいな・・・と思いながらもすでに何十キロと走っていたその時、バックミラーに映る風景を見て青ざめました。その時になって、初めてオイル窓を確認していなかった事を思い出したんです・・・

 

 

やってもた・・・

でも意に反しエンジンは調子良くフツーにかかっています。たまたますぐそこにスタンドがあったので、2サイクルオイルを補充して事なきを得ました。
それからもずっと調子が良いので、未だエンジンは開けていませんが、もしWPC処理をせずに組んでいたら・・・
また、あの考えただけでも恐ろしい、高速ロックに見舞われていたかもしれません。
未だ調子が絶好調なので、開けるのは躊躇しますが今後の為、腰上だけでも開けてみて後日UPする予定です。
何キロ程オイルなしで走ったのかは不明ですが、ピストンやシリンダーの状態など興味津々です。

それ以来、私はWPC教の熱心な信者となりました。もちろんもう一台の愛車、スーパーシェルパにもWPC処理を施しています。
嫌がる従弟のセロー225にも無理やりWPC処理をしたところ、非力な小排気量車程、効果が解りやすく、あれほど拒否していた従弟でさえ、今になるとWPC処理は素晴らしい!やって良かったと言います(笑)
他にもいろいろエンジン部品の加工や、新しい技術などは日進月歩ですが今の所、焼き付きに対し、費用対効果が凄く高いのがWPC処理と言えます。

 

 

それくらい効果絶大?のWPC処理ですが、もうひとつ焼き付かせない為に大切な事があります。
それがピストンクリアランスです。

ウチでもう何度もボーリングに出してるなじみの内燃機屋さんでさえ「油すき間、百分の五でええか?」と聞かれます。
今や4サイクルエンジンでは0.02というクリアランスのエンジンがある位です。
ハイシリコンピストンやメッキシリンダー、ひいてはショートピンハイト化によって近年ピストンクリアランスはどんどん狭くなってきています。
クリアランスを小さくできると、圧縮はもとより、リング音も小さくでき、いいことだらけの様ですが、熱的にも潤滑的にも不利な空冷2サイクルエンジンのマッハ系に、現行のピストンクリアランスでいい訳がありません・・・
ましてやボア径の小さいS系と同じ3気筒で排気量の大きいH系などが同じクリアランスな訳がありません。
厳密にいうと、250と400でも全くピストンクリアランスは違います。
なのに、内燃機屋さんでは一般的に0.03~0.05という数値で仕上げる事が多いですね。
そりゃ、よく考えてみると今では一般の内燃機屋さんに2サイクルエンジンが入ってくる事なんてほとんど無いでしょうし、世代交代が進み2サイクルエンジンすら知らない平成生まれの職人さんがいても不思議ではありません。

 

 

 

また、エンジンの組み方でも多少は焼き付きにくいエンジンにすることができます。
このオイルシールに書かれた線の意味が解る貴方は相当病的なマッハマニアです(笑)
この線の意味についてはおいおいUPする予定ですが、シリンダーにノックピンのないエンジン故、ネジの締め方などなど・・・
このシールの事だってマニュアルには一切載ってないんです・・・
秘儀とまではいいませんが、ツボを押さえて組まないと、「焼き付きやすいエンジン」になり兼ねませんから。

そして最後は、「焼付かせにくい運転」についてです。
巷でマッハ系を見かけると、どうも過保護にしすぎているのか、まるでハーレーかと思う位に早め早めにシフトアップする御仁・・・
俗に言う「4スト乗り」というんでしょうか?思わず「2ストやねんから、もっとブチ回さんかえ!」と心で叫んでしまいます(笑)

2サイクルエンジンやロータリーエンジンは、必ずしも低い回転で走る方がエンジンに良い訳ではありません。
かといって私のように、親の仇といわんばかり常にブチ回しているのもどうかと思いますが(笑)
2サイクルというのは、ある程度決まった回転域でないと掃気や排気がうまくいきません。
リングの廻りやマフラーにカーボンが溜ったり、農機具などでは、ピストン頭部にもカーボンが蓄積し、圧縮比が変わって異常燃焼する個体もありましたから。

 

 

だから、実は「運転」で焼き付きは一番変わってくるのかもしれません・・・
4サイクルから乗り換えた方に多いのですが、2サイクルエンジンで過度のエンジンブレーキはご法度です。
もともと2ストはエンブレが効きにくく、主ブレーキさえも効かないときて、必要以上にシフトダウンをする方もいらっしゃいますが、分離、混合に限らず、混合気によって冷却および潤滑をしている2サイクルエンジンにとって過度のエンジンブレーキは命取りです。とはいえ、局度なエンブレでなければ、シフトダウン時にチョット多い目にアクセルを煽っておけば大丈夫です。
なんせ焼き付く手前で必ず前兆があるはずです、要はなんかおかしいと感じたら、すかさずアクセルを閉じて下さい。
そうすれば焼き付いたとしてもダメージは少なくて済むし、なにより安全です、うまく表現できませんが、アクセルを開いているのにいつもより力がないとか、なんとなくモーモ言う?(笑)と感じたら、アクセルを閉じて下さいね。

長文になりましたが、皆様に「高速ロック」だけは、経験して欲しくありませんから・・・

 

 

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