GSX400FSインパルス フロントフォークOH ANDFとセミエアサス。 兵庫県加古川市のガレージ トライシクルのブログです

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GSX400FSインパルス フロントフォークOH ANDFとセミエアサス。

「インパルス」と言う車名で貴殿はどの機種のインパルスを思い浮かべますか?
最近の若い方なら水冷?のインパルスしか知らないかもしれません。
時にはまるで「東京タワー」のような油冷エンジン?のインパルスもありましたね。

でも私達アラフィフ世代には、関東では「ジスペケ」関西では「ガスペケ」とか呼ばれていたGSX400FSこそ「インパルス」なのかもしれません。

今回はそのインパルスのフロントフォークをOHします。

 

この時代、どこのメーカーも「アンチノーズダイブ」という装置をこぞってフロントフォークに装着していました。
アンチノーズダイブとは、ブレーキング時のフォークの沈み込みを抑制する装置で、このインパルスには「ANDF」なる名称の装置が付いています。当時、メーカーによってそれぞれ名称が異なり、AVDSだTRACだと色々あったんですが、90年代になると、いつのまのかそんなものは「死語の世界」になってしまいました。

このアンチダイブ、発想こそ良かったんですが、コーナーの突っ込みに逆に不自然な動きが嫌われ、最近では、取っ払ってしまう方も多くなりました。

余計な物?がある分、部品点数も多くなるのが世の常・・・
各部点検と計測をします。フォークオイルはヘドロになっていました。
スライドメタルも全て交換します。

各部を徹底的に洗浄し観察すると、アウターチューブに立て傷と、異物を噛みこんだ跡を発見。
比較的きれいだったインナーチューブの割りにオイル漏れが酷かったので、オイルシールの劣化とは別の原因があると睨んでいたのが的中してしまいました・・・
もちろん、新品部品なんて出ませんので、オーナーに承諾して頂き、細かいペーパーで入念に修正。
組みあがって、入念に試運転しましたが、漏れは完全に止まっていて、胸をなでおろしました。

 

そして、当時大流行したもう一つの機構、セミエアサスです。
やはり80年代のバイクはどのメーカーもセミエアサスをこぞって採用しました。
スプリングにプラスして、空気の反発力も利用しようと考えたみたいです。

 

これも、結構めんどくさい機構なんですよね・・・
フォークの空気圧が均等になるように、左右のフォークをパイプで連結しています。
これはカワサキ製の連結パイプですが、FXのE4辺りから採用しています。たしかCBXもそうだった記憶が。

 

元々、エアと併用が前提のソフトなスプリングレートの為、この部分の機密が悪くなると、フルボトムしてしまう車両も多かったです。
特にV-MAXなどの重量級車両ではエアの加圧が顕著に現れる為、マメな確認が必要です。

このOリングやフォークトップのOリングが劣化すると、エアか漏れてしまいます。
結構な数のOリングがありますが、全数交換して万全を基します。

最後に専用の空気入れを使って加圧します。0.3~0.6㎏とかなりの低圧ですので、普通の空気入れでは微調整が難しいです。
ほんの少しの空気圧の変化で、乗り味が激変します。この年代の車両は、一度エア圧を確認されたほうがよろしいかと。
何度か試運転して、ベストな圧力にセットしました。

この一連の作業も、もはや「死語の世界」となってしまいました。
でもこの80年代は各メーカーの熾烈な性能競争のおかげで、飛躍的に性能が向上した時代でもありました。
各メーカのエンジニアがプライドを賭け、熱く競い合った、本当にオートバイが一番輝いてた時代だったのかもしれませんね。

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